約1,000年の歴史が鮮やかに蘇る。京都の秋祭り代表「時代祭」

毎年10月22日に行われる平安神宮の大祭「時代祭」。京都に都が置かれていた約1,000年の歴史と文化が一目でわかるよう、各時代の衣装を身にまとった人々が街中を練り歩きます。目の前で繰り広げられる圧巻の光景に心が奪われること間違いなし。京都三大祭りの1つでもある同祭をお見逃しなく。

明治維新の時代から平安京が作られた時代までの人物に扮した人々が、京都御所から平安神宮までの行程を約2時間ほどかけて練り歩く「時代祭」。東京へ首都が移され衰退していた京都を復興させたいという人々の熱意がきっかけで、1895年に始まりました。1,000年以上にも渡り日本の中心だった京都の伝統工芸技術を伝えることを主眼としているため、使用する衣装や祭具などは厳密に検証。正確に復元されています。そのため同じ平安時代に活躍した2人の女性、清少納言と紫式部の衣装も十二単と小袿で違うのだそう。細かいところにまで配慮された煌びやかなファッションは注目のポイントです。

約2,000人の市民が参加する一行には、他にも西郷隆盛や織田信長といった有名人物が登場。また京の町衆の風流踊りを再現した”室町洛中風俗列”や、季節の花々を売り歩いていた行商”白川女献花列”など、市井の人の姿を見ることもできます。京の町を生きてきた人々が鮮やかに蘇る1日。動く歴史風俗絵巻とも言われる必見のお祭りにぜひ足を運んでみて。