ワシントンホテルとホテルグレイスリーがお届けする、
地域に根ざした旅の情報

仙台&山形へ紅葉狩りトリップ。10月中旬から11月下旬に見頃を迎える、主要駅から30分圏内の「秋の映えスポット」を選んでみた

本州の中でも一足早く、10月上旬頃から紅葉が始まっているスポットがある「東北エリア」。今回は、東北6県のうち宮城県と山形県の2県に注目。JR仙山線で1時間20分ほどで移動できる、仙台駅と山形駅周辺の紅葉スポットを探してみました。各駅から電車やバスを使って30分圏内でありながらも、自然と人工物が織りなす壮大な秋景色と出会えるスポットを3箇所ずつピックアップ。拠点となる2つの駅は、様々なジャンルの飲食店が立ち並ぶ仙台・青葉区や山形・七日町エリアからも近いため、2泊3日程度の旅行で紅葉と秋のご当地グルメ、どちらも楽しむのも良いかも。ちなみに6箇所のスポット全て、10月中旬から11月下旬の間に見頃を迎えると言われています。

■仙台駅周辺の紅葉スポット

朱色と漆黒、異なる色の建物がもみじの印象を変える。桃山文化の華美な絵画のような景色を生みだす「瑞鳳殿」

瑞鳳殿(Zuihoden Mausoleum)
Photo by @go.429

安土桃山時代から江戸時代初期にかけて活躍した武将・伊達政宗の遺言により、1636年に建設された「瑞鳳殿(ずいほうでん)」。建物のいたるところに細かな装飾や金箔が施されていて、権力を示すために華美なものが好まれた桃山文化らしさが溢れています。紅葉が始まると、色づいたもみじが瑞鳳殿を包み込み、より厳かで高貴な景色に。極彩色の彫刻や文様で彩られた瑞鳳殿と、もみじの色彩が溶け合います。また、同敷地内にある「感仙殿」と「善応殿」にも立ち寄ってみて。全体が黒の漆黒で塗られている建物と、もみじの鮮やかな葉の色のコントラストが、力強くも優美な景色を生みだします。

紅葉の見頃10月中旬〜11月下旬頃
拝観時間2月1日〜11月30日  9:00〜16:50/12月1日〜1月31日  9:00〜16:20
住所宮城県仙台市青葉区霊屋下23-2
アクセス仙台駅からバスで11分、向山二丁目より徒歩7分
URLhttps://www.zuihoden.com

穏やかな水辺、紅葉した木々、三重塔が約400年前の情景を思わせる。東北有数の名園を有する「輪王寺」

輪王寺(Rinnoji Temple)
Photo by @akiko_o4

かつての仙台藩主・伊達家にゆかりのある「輪王寺(りんのうじ)」。1441年に建立されて以来、伊達家の居城が変わる度に移転を続け、初代仙台藩主・伊達政宗が仙台城に移り住んだ1602年に現在の地にやってきたのだそう。もみじやイチョウが生い茂る豊かな自然に囲まれた輪王寺は、秋が深まるほどに明るく華やかな風景に。山門から本堂へと続く参道の両脇には、紅葉した木々がずらりと立ち並び、歩いているだけで胸が高鳴るはず。ここに来たらハズせないのが、本堂の裏手に広がる東北有数の名園のひとつ「禅庭園」。悠々と鯉が泳ぐ中央の池を木々がぐるりと囲み、水面までをも秋色に染める幻想的な景色を演出しています。また、左手にそびえ立つ高さ22.6mの三重塔と相まって、より侘び寂びの趣を感じさせてくれますよ。

紅葉の見頃11月上旬〜11月下旬頃
拝観時間8:00〜17:00
住所宮城県仙台市青葉区北山1-14-1
アクセス仙台駅からバスで16分、輪王寺より徒歩4分
URLhttps://rinno-ji.or.jp

木々が色を足していく仙台の街並みを一望。かつて伊達政宗も見たであろう秋景色にロマンを感じられる「青葉山公園」

青葉山公園からの眺め(The view from Aobayama Park)

伊達政宗が1610年に築城した「仙台城」。東と南を断崖が固める標高約130mの山の上に建てられたため、別名”青葉城”と呼ばれることも。残念ながら城自体は消失していて、一部が「青葉山公園」として生まれ変わっています。公園を訪れたら、ぜひ政宗公騎馬像の前方に立ってみて。前方に視界を遮るものが一切なく、仙台市の街並みとその先に広がる仙台平野を望むことができます。天気が良ければ、太平洋までをも見渡せるのだそう。手前には森のように樹木が群がっていて、紅葉をすると塗り絵のように景色に色を足していきます。 政宗もこの場所から紅葉を眺めていたのかと思うと、奥深いロマンを感じることできますよ。

紅葉の見頃10月下旬〜11月下旬頃
開園時間常時開放
住所宮城県仙台市青葉区川内1
アクセス仙台駅からバスで22分、仙台城跡より徒歩5分
URLhttp://www.city.sendai.jp/ryokuchihozen/mesho100sen/ichiran/015.html

■山形駅周辺の紅葉スポット

岩肌を滑るように落ちる滝がダイナミックさを、川の上にかかる吊り橋がスリルを演出。トレッキングを楽しみながら紅葉鑑賞ができる「紅葉川渓谷」

面白山紅葉川渓谷(Mt. Omoshiro colored leaves river valley)
Photo by @koahiruchan

山形県と宮城県の県境に位置する面白山の麓に広がる「紅葉川渓谷」。JR仙山線「面白山高原駅」から「山寺駅」までの約2kmを歩くコースで、トレッキングをしながら紅葉鑑賞を楽しむことができます。渓谷に注ぐ大小さまざまな滝やスリルがある吊り橋などが点在する、変化に富んだコース。足元には、透き通る水が豊かに流れ、ふと目を止めれば水中を優雅に泳ぐイワナの姿が。運がよければ、サンショウウオにも出会うことができるそう。また、視線を上に向ければ、切り立った渓谷を染めるもみじやウルシ、ヤマザクラなどと常緑樹が。澄んだ空気をたっぷりと吸いながら、紅葉川渓谷という名の通りの見事な絶景の中を探検してみては?

紅葉の見頃10月下旬~11月下旬頃
入渓可能時間季節や天候によって変わるため、山形市役所観光戦略課(023-641-1212)にお問い合わせください。
※運動靴や運動しやすい服装など、それなりの装備が必要です。
住所山形県山形市大字山寺面白山
アクセス山形駅から仙山線で6駅、面白山高原駅より徒歩6分
URLhttp://yamagatakanko.com/spotdetail/?data_id=261

11月8日までライトアップを実施。老杉やカエデに覆われた崖の上に、1,100年以上も前から佇む「宝珠山立石寺」

立石寺(Risshakuji Temple)
Photo by @akki_128

860年に創建された「宝珠山 立石寺(ほうじゅさん りっしゃくじ)」は、切り立った崖の上にあることから”山寺”と呼ばれています。下から立石寺を見上げると、老杉や所々赤色やオレンジ色に紅葉したカエデの木が周辺を多い尽くし、山に絨毯がかかっているように見えます。木々の間から覗くゴツゴツした岩は、長い年月をここで過ごしてきたお寺の歴史を物語っているよう。さて、境内の下層から頂上まで続く1,015段の石段を上りながら紅葉を眺め展望スポットとして知られる頂上の「五大堂」を目指しましょう。岸壁に突き出すように建てられている五大堂に立つと、空を飛んでいるかのような気分に。吹き抜ける秋風を感じながら、前方に果てしなく広がる暖色を纏った山をじっくりと堪能して。ちなみに、10月25日から11月8日にかけてライトアップを実施。ただし、立石寺は夜間入山禁止のため、麓の門前町商店街や芭蕉記念館から鑑賞するのがおすすめです。

紅葉の見頃10月中旬~11月上旬頃
拝観時間8:00〜15:30/ライトアップ18:00〜21:00
住所山形県山形市山寺4456-1
アクセス:山形駅から仙台線で3駅、山寺駅より徒歩7分
URLhttps://www.rissyakuji.jp

江戸時代からの面影を残す庭園を、モミジが燃えるように真っ赤に染め上げる。水景と一体となった自然美にうっとりする「もみじ公園」

もみじ公園(Momiji Park)
Photo by @kuuto1469

もみじよって真っ赤に染め上げられることで知られる「もみじ公園」。この地はかつて”宝幢寺(ほうどうじ)”の庭園であり、1665年前後に山形藩主を務めていた松平忠弘が改修した際にもみじが植栽されたと言われています。現在でも日本庭園のまま維持されている敷地内に所狭しともみじの木が。紅葉をすると燃えるような赤色へと姿を変え、人々の頭上を無数の葉っぱたちが覆っています。その姿はまさに錦秋。この公園の紅葉をより楽しむために、2つのリフレクションは見逃せません。1つは、元々お寺の一部であった建物「清風荘」の大きな窓たち。一面にもみじが鮮明に映り込んでいて、古めかしい窓の木枠が額縁のように見えてくるはず。もう1つは、心の文字をかたどった「心字池」。水鏡のように赤いもみじを映し出す水面や周辺に配された石灯篭などが、ほっと安堵のため息をつきたくなるような心落ち着く景色を生みだしています。

紅葉の見頃11月上旬〜11月中旬頃
開園時間常時開放(清風荘は月曜、年末年始休館)
住所山形県山形市東原町2-16-7
アクセス山形駅からバスで5分、東原三丁目より徒歩5分
URLhttp://www.kankou.yamagata.yamagata.jp/db/cgi-bin/search/search.cgi?panel=detail&d01=887

今回の旅の拠点