大根をお供えして祈願するユニークな寺院。1,400年以上もの間、浅草を見守り続けている「待乳山聖天」
東京メトロ銀座線、もしくは都営浅草線の浅草駅より歩いて10分ほど。隅田川のほとりの小高い丘に鎮座するお寺「待乳山聖天(まつちやましょうでん)」に出会います。浅草寺の支院で、正式名称は「待乳山本龍院」というのだそう。あまり広くは知られていない隠れスポットですが、奈良県生駒市の「生駒聖天(宝山寺)」、埼玉県熊谷市の「妻沼聖天(歓喜院)」とともに、日本三大聖天のひとつに数えられている格式高いお寺です。
待乳山聖天の歴史は古く、飛鳥時代の595年に創建されたと伝えられています。空高くへと伸びるような木々に囲まれている境内は、浅草の活気ある雰囲気とは異なり、穏やかで粛々たる雰囲気。1,400年以上もの長い年月の間、どれだけの人々がどのような想いでこのお寺を訪れたのだろうと、ふと考えさせられます。歴史に明確に残されているのは、江戸時代の姿。隅田川を臨む風光明媚な景勝地として、多くの文化人に愛されてきたそう。そのため、当時の浮世絵や詩歌などの題材となっています。
心がほっと落ち着くような趣ある参道を進むと、朱色に彩られた社殿が現れます。
屋根付近に彫られている紋章をじっと見てみて。金色の巾着と2本の大根が描かれていることがわかるはず。大根は無病息災をはじめ、縁結び、夫婦和合、子孫繁栄などを、巾着は商売繁盛を意味しています。つまり、祈願することで得られるご利益が紋章で表されているのです。社殿だけでなく、境内のいたるところに紋章が描かれているので、宝探し気分で見つけてみるのもいいかも。
また紋章の通り、大根をお供えするという参拝方法もユニーク。社務所で購入してお供えすると、祀られている聖天様が心身の毒を清めてくれるのだとか。一日お供えされた大根は自由に持ち帰ることが可能。聖天様のエネルギーに満たされた大根を有り難く頂戴し、帰宅後にお料理して美味しくいただいて。
拝観時間 | 4月~9月 6:00~16:30/10月~3月 6:30〜16:30 |
住所 | 東京都台東区浅草7-4-1 |
アクセス | ホテルグレイスリー浅草:ホテルより徒歩19分/浅草雷門南よりバスで4分、浅草六丁目バス停より徒歩9分 ホテルタビノス浅草:ホテルより徒歩18分/西浅草三丁目からバスで5分、墨田公園バス停より徒歩7分 |
URL | http://www.matsuchiyama.jp |
今回の旅の拠点
ホテルグレイスリー浅草
都営浅草線「浅草駅」 徒歩3分 / 銀座線「浅草駅」 徒歩5分
ホテルタビノス浅草
つくばエクスプレス浅草駅 徒歩4分/東京メトロ田原町駅 徒歩9分/都営浅草線浅草駅 徒歩12分