お酒好きの人必見！江戸の面影を残す清酒発祥の地「伊丹郷町」で、清酒を学び・飲み・食べられる散策ルート

兵庫県の南東部に位置する伊丹市は、清酒発祥と言われている地。特に、阪急伊丹駅付近に位置する「伊丹郷町（いたみごうちょう）」は、かつて清酒の醸造によって繁栄したことで知られています。江戸時代には、この地で生産された清酒が将軍へ献上されていたこともあったとか。そこで今回は、江戸の面影を留める景色の中に、2軒の酒蔵を中心に清酒をいただける飲食店が数多く集まるメインストリート「伊丹酒蔵通り」に注目。酒造が運営するミュージアム・清酒を使った創作料理をいただけるレストラン・老舗酒造直営のお土産店を巡る散策ルートを考えてみました。

全てのスポットが、JR宝塚駅から宝塚線で3駅のJR伊丹駅より徒歩10分圏内です。

日本最古の清酒銘柄”白雪”を生んだ酒蔵の歴史を、遊びながら学べる博物館「白雪ブルワリービレッジ長寿蔵ミュージアム」

参照：Tripadvisor

酒蔵通りに残る日本酒メーカーのひとつ、「小西酒造」。1550年の創業以来、伊丹の豊かな自然の恵みであるお米と水を使用し、日本最古の清酒銘柄”白雪”をはじめとした清酒を生み出しています。そんな小西酒造は、清酒の歴史や魅力を五感で知ることができるミュージアム・レストラン・ショップが入る複合施設「白雪ブルワリービレッジ長寿蔵」を運営。重厚感に満ちた蔵造りの建物は一際目を引きます。注目は、2階にある「ミュージアム」。ビールと日本酒について、遊びながら学ぶことができる展示物で溢れています。例えば、江戸時代より職人たちが使用していたという130種200点余もの道具たち。工程順に沿って展示されているので、だた見るだけでなく酒造りの流れを詳しく辿ることができます。ほかにも、江戸時代初期の酒蔵を再現したジオラマ や、酒蔵の道具を背景に3Dアート写真を撮影できるフォトスポットなども。新しい発見の連続に、童心に帰ったかのような気分になるはず。

開館時間	11:30～17:00　第2火曜、年末年始定休
住所	兵庫県伊丹市中央3-4-15
アクセス	JR伊丹駅より徒歩5分
URL	https://choujugura.com/museum.html

伊丹野菜・酒粕を練り込んだパン・伊丹のにごり酒を使ったカクテルなど、地元産の素材をふんだんに使用した西洋懐石料理を堪能できる「アンシャンテ」

レンガと白漆喰のコントラストが美しい、レトロモダンな佇まいが特徴的な「西洋懐石 アンシャンテ」。フランス料理をベースとし、伊丹産の旬の食材や江戸時代にお酒の仕込み水であった“老松丹水（やわらぎ水）”、酒粕などを使った創作懐石料理が提供されています。おすすめのコースは、伊丹郷町の風情に魅せられた料理長が生みだす「伊丹郷町物語」。伊丹野菜をサラダやステーキの付け合わせとして味わえ、酒粕が練りこまれた風味豊かなパンや、老松丹水で炊き上げたご飯など、前菜からデザートに至るまで伊丹と伊丹郷町らしさがギュッと詰まっています。また、アルコールが豊富に揃っているのも魅力のひとつ。伊丹のにごり酒に、ワインやリキュールを加えて作るオリジナルカクテルは美味しいと評判。料理とのマリアージュを楽しんでみて。

営業時間	11:30～14:30、17:30～21:30　月曜定休
住所	兵庫県伊丹市中央3-2-27
アクセス	JR伊丹駅より徒歩3分
URL	https://tabelog.com/hyogo/A2803/A280306/28018414/

大吟醸やリキュール、酒粕を用いた食品などが揃う。江戸幕府に清酒を献上していた老舗酒屋「伊丹老松酒造」

お腹が満たされた後は、お土産を求めて1688年創業の老舗酒屋「伊丹老松（いたみおいまつ）酒造」へ。”御免酒(ごめんしゅ)”とも呼ばれる伊丹老松の日本酒は、江戸幕府に献上されていたことがあるそう。和の情緒が漂う趣のある店内には、お酒好きにはたまらない商品がずらり。伊丹の二大銘酒であり、御免酒のなかで最も格式高いとされている清酒「老松」をはじめ、飲みやすい吟醸酒、お米の風味がしっかりと感じられる純米酒、熱燗に最適な本醸造酒などが。試飲ができるのも嬉しいポイントです。また、日本酒にマンゴーや桃、レモンといったフルーツを漬け込んで作られた”リキュール”も。一番人気は、豊かな柚子の香りと爽快感溢れる味わいが特徴の「生しぼり柚子酒」だそう。さらに酒粕を使用したカレーや羊羹といった個性豊かな商品も販売されています。

営業時間	9:30〜19:00　祝日定休
住所	兵庫県伊丹市中央3-1-8
アクセス	JR伊丹駅より徒歩5分
URL	http://www.oimatsu.biz/