カエルと宝船の石像に厄除けや商売繁盛の願いを。麻布十番駅から徒歩すぐの「十番稲荷神社」

毎年春には大きな桜の木が花を咲かせ、5月には神職によって育てられたさまざまな色の紫陽花が参拝客を楽しませてくれる「十番稲荷神社」。鳥居をくぐり階段を登ると右側に凛々しい表情のカエルが、左側に丁寧な細工が施された宝船の石像が出迎えてくれます。2つの石像にちなんだお守りも授与されていて、厄除けや商売繁盛のご利益がいただけるそう。麻布十番駅から徒歩すぐのアクセスの良い場所にあるので、近くにお出かけした際はぜひ立ち寄ってみて。

東京・麻布十番に鎮座する「十番稲荷神社」。麻布七不思議の1つガマ池伝説に関係する末広神社と、戦前の麻布稲荷七福神めぐりの宝船だった竹長稲荷神社が合併し、今日に至ります。

ガマ池伝説とは、1821年に辺り一帯を襲った大火事から大量の水を吹きかけ火を退けた大カエルの伝説。大カエルの住処の池があった屋敷が火事から逃れられたことから、防火や火傷のお守りとして人々がお札を求めるようになったそう。その後、多くの人から信仰を集めたお札は同神社の前身、末広神社を通して授与されるように。現在も伝説にちなんだお守りが授与されているだけでなく、カエルの石像もお祀りされ、地元の方からは”カエルさん”と呼ばれ親しまれています。

さらに境内には宝船の石像もあり、同神社は港七福神の1つ、宝船のおやしろとしてとしても有名。毎年、港七福神めぐりの期間は1年の開運招福や家内安全を願いたくさんの人で賑わいます。石像は精巧につくられていて七福神の表情がとても豊か。同神社にお参りする際は左右にお祀りされている石像に参拝するのもお忘れなく。