三国湊でのレトロな街歩きにおすすめ。”最古”を誇る有形文化財3選
福井県最大級の大河・九頭竜川が日本海に注ぐ場所に位置する、坂井市三国町。1,200年以上も前から水運が盛んに行われ、”越前の玄関口”として発展してきた歴史ある港町です。物流のインフラが整っていたことから、朝倉義景や柴田勝家といった、戦国時代に名を轟かせた武将が居城を構えていたことも。現在は”三国湊(みくにみなと)”と呼ばれ、時代の変遷を感じることができるレトロな観光地として人気を集めています。その中から今回は、福井県もしくは日本で最古という称号を持ち、有形文化財にも指定されている3つのおすすめスポットをご紹介します。
国宝、重要文化財、福井県最古の日本名勝庭園を有する「龍谷寺」
1375年、南北朝時代に建立された「瀧谷寺(たきだんじ)」。中世には朝倉家や柴田家、福井藩主であった松平家などの歴代領主が篤い信仰を寄せていた名刹です。境内に足を踏み入れると、国や県の重要文化財に指定されている山門や鎮守堂、本堂、客殿など歴史と風格を感じさせる建築物がお出迎え。さらに、本堂手前にある宝物殿には、国宝に指定されている仏教の鳴器「金銅毛彫相華文磬」や絹地に截金で地蔵が描かれている国の文化財「絹本着色 地蔵菩薩図像」などをはじめ、貴重な仏像、仏画、古文書など400点余が収蔵されています。また、県内で最初に日本名勝庭園に指定された、広大な日本庭園も見所のひとつ。江戸時代中期より、本堂の目の前に四季折々の優美な景色をつくり出しています。
拝観時間 | 3月1日~10月31日 8:00〜17:00/11月1日~2月末日 8:00〜16:30 |
住所 | 福井県坂井市三国町滝谷1-7-15 |
アクセス | 福井駅から越前鉄道三国芦原線で46分、三国駅より徒歩10分 |
URL | http://www.takidanji.or.jp/index.php |
豪華絢爛な装飾が施された、県内最古の鉄筋コンクリート造の建物「旧森田銀行本店」
江戸時代から明治時代にかけて、商品を売り買いしながら大阪と北海道を運行していた北前船の寄港地であった三国町。当時は廻船業を生業とした豪商たちで賑わっていたそう。そんな豪商のひとつであった森田家は廻船業の衰退を察知し、1894年に森田銀行を創業。多くの信頼を得て成長した後の1920年に、「旧森田銀行本店」が建てられました。西欧を意識した古典的なデザインの外観や、白を基調とした漆喰模様が美しい内観、細部まで意匠が凝らされた装飾から、森田銀行の繁栄の様子がうかがえます。県内最古の鉄筋コンクリート造の建物としても有名で、国の登録有形文化財に指定されています。
開館時間 | 9:00~17:00 月曜および12月29日〜1月3日休館 ※夜間催事がある場合は22:00閉館 |
住所 | 福井県坂井市三国町南本町3-3-26 |
アクセス | 福井駅から越前鉄道三国芦原線で46分、三国駅より徒歩7分 |
URL | http://mikunikaisyo.org/morita/ |
夕景の人気フォトスポットでもある、日本最古の西洋式防波堤「三国港突堤」
三角港(熊本県)と野蒜港(宮城県)と並ぶ”明治三大築港”のひとつ、「三国港突堤」。明治時代初期にオランダ人技師・エッセルが設計したことから、「エッセル堤」とも呼ばれています。当時九頭竜川が氾濫を繰り返した結果、三国港に土砂が堆積して水深が浅くなり、船舶の航行に支障をきたすように。そこで、防波、防風、航路への土砂堆積防止の重要な役割を担うこの突堤が建設されました。築後100年以上経った今も機能し続けていて、オランダ独自の工法を用いた日本初の西洋式捨石防波堤であることから国の重要文化財にも指定されています。当時の建築技術を足で感じ、目で見ることができるだけでなく、水平線に沈んでいく夕陽が辺り一帯をオレンジ色に染め上げる絶景を写真に収めることもできます。
見学可能時間 | 9:00~17:00(平日のみ見学可能) |
住所 | 福井県坂井市三国町宿2 |
アクセス | 福井駅から越前鉄道三国芦原線で48分、三国港駅より徒歩15分 |
URL | https://www.city.fukui-sakai.lg.jp/bunka/kanko-bunka/kanko/rekishi/tottei.html |
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