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上野駅周辺で異国情緒漂うフォトスポット巡り。明治文化から生まれたレトロ&壮麗な建築物4選

学問や芸術などの幅広い分野に西洋の近代文化を取り入れていった、明治時代。それまで培われてきた日本文化と融合させることで、日本独自の新たな文化が生みだされてもいました。上野駅周辺には、そんな明治文化の特徴や美しさなどを見せてくれる建物が複数現存しているのです。どれも写真に収めたくなるような異国情緒漂う佇まい。その中から今回は、上野駅より徒歩15分圏内にある建築物を重要文化財も含めて4ヶ所セレクトしてみてました。

財閥のかつての本邸であり、和洋が一体となった重要文化財「旧岩崎邸庭園」

旧岩崎邸庭園(Kyu-iwasaki-tei Gardens)

かつて20棟もの建物が立ち並んでいたほど、広大な庭を有する「旧岩崎邸庭園」。1896年に三菱の創業家である岩崎家の本拠地として作られ、国の重要文化財に指定されている洋館・和館・撞球室(ビリヤード場)が現存しています。洋館の内外には、繊細なデザインの彫刻が。年季の入った木に細かく彫られている装飾たちが、シックでエモーショナルな空間を演出しています。和館と直結しているので、途中から温もりがありつつも凛とした雰囲気に変わるものユニークなポイント。撞球室は、スイスの山小屋を彷彿とさせるデザイン。洋画に登場するレトロな駅舎のようにも思えます。3つの建物を巡れば、三菱財閥の栄華と歴史の一端を垣間見ることができるはず。

開園時間9:00〜17:00 年末年始休園
※洋館と和館の内部は通年公開
住所東京都台東区池之端1-3-45
アクセス上野駅より徒歩12分
秋葉原ワシントンホテル:秋葉原駅より山手線もしくは京浜東北線で2駅
ホテルグレイスリー浅草、ホテルタビノス浅草:浅草駅より銀座線で3駅
URLhttps://www.tokyo-park.or.jp/park/format/index035.html

気品のある端正な外観は、海外ドラマに登場しそう。黒田清輝の名作を無料で鑑賞できる「黒田記念会館」

黒田記念館(KURODA Memorial Hall)

明治時代から大正時代に活躍し、”読書”や”湖畔”といった数々の名作を生みだした黒田清輝。死去後、彼の遺言通り遺産の一部を役立てて1928年に建てられたのが国の有形文化財でもある「黒田記念会館」です。外観は、細い溝の模様があるスクラッチタイルが敷き詰められていて、ヨーロッパの街並みを歩いている気分にさせてくれます。2階中央には、ギリシャ神殿と同じ技法を用いられている6本の柱が。ほぼ左右対称の端整な姿と、天窓から降り注ぐ自然光がより気品ある雰囲気を演出。そんな黒田記念館には、無料で入場することができます。日本近代洋画のパイオニアでもある彼の作品を鑑賞しながら、絵画の中で生き続けている彼の感性をたっぷりと堪能して。

開館時間9:30~17:00 月曜、年末年始休館
住所東京都台東区上野公園13-9
アクセス上野駅より徒歩15分
URLhttps://www.tnm.jp/modules/r_exhibition/index.php?controller=hall&hid=17

レトロな建物とモダンなガラス張りの建物が共存。日本初の国立児童書専門図書館「国際子ども図書館」

国際子ども図書館(International Library of Children's Literature)
Photo by @une_partie

日本で最初に誕生した、国立の児童書専門図書館「国際子ども図書館」。国内外から集められた児童書とその関連書を、100万冊以上も所蔵しているそう。そんな国際子ども図書館は「レンガ棟」と「アーチ棟」の2棟で構成されています。天高の大きな窓が特徴的な「レンガ棟」は、明治時代の洋風建築の代表作。2002年に明治時代の貴重な建築遺産を保存利用しながら、全面リニューアルされました。さらに2015年には、緩やかに弧を描くガラスのカーテンウォールが美しい「アーチ棟」が新館として増築。明治時代の面影を留めるクラシカルな建物と近代的な建物が生み出す景観に、過去と現在が共存する世界に迷い込んでしまったような感覚にさせられます。

開館時間9:30~17:00 月曜、第3水曜、5月5日を除く祝日休館
住所東京都台東区上野公園12-49
アクセス上野駅より徒歩10分
URLhttps://www.kodomo.go.jp

建物自体がキャンバス。大正天皇ご成婚を記念して建築された、日本で最初の本格美術館「表慶館」

表慶館(Tokyo National Museum's Hyokeikan Gallery)
Photo by @popopo.00000

1909年に開館した「表慶館」は、大正天皇が皇太子であった明治期にご成婚を記念して建設された建物。日本で初めて誕生した本格的な美術館で、国指定重要文化財でもあります。緑青色のドーム型屋根が印象的。改修を重ねることにより、創建当時の色を再現しているのだそう。また白い石壁の上部には、楽器や画材、製図道具、般若などをモチーフにしたレリーフが。建物の前に設置されているベンチに座って、じっくり見てみて。エントランスに足を踏み入れると高い吹き抜け空間が広がっていて、ドーム天井のステンドグラスから日の光が差し込んでいます。ステンドガラスを囲む、細かな線で立体的に描かれた複数の絵画にも注目。壁や手すりといった建物のパーツをキャンバスにアートが施されていて、展示物と併せて楽しむことができます。

開館時間月〜木、日 9:30~17:00/金、土 9:30〜21:00
住所東京都台東区上野公園13-9
アクセス上野駅より徒歩10分
URL https://www.tnm.jp/modules/r_exhibition/index.php?controller=hall&hid=8

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