春風に揺れる桜と色とりどりの風車、1,300体のお地蔵さまに和の趣を感じる。「大本山 増上寺」のもう一つの桜スポット

数ある都心部の桜スポットのなかでも、東京タワー、本堂、桜が共演する景色を見ることができる「大本山 増上寺」は貴重なフォトスポット。実は同寺にはもう1つ、ユニークな桜景色が広がるエリアがあるのをご存知ですか？今回はそんな知る人ぞ知るエリアにフォーカスしてご紹介します。

東京タワーに隣接する芝公園の中心に位置し、年間100万人ほどの参拝客が訪れる「大本山 増上寺」。国指定文化財の三解脱門をはじめ、都指定文化財の阿弥陀如来坐像など数々の文化財を所蔵し、徳川家6人の将軍の墓所が設けられていることでも知られています。

増上寺はその歴史はもちろん、冒頭でご紹介した通り、春にだけ見ることができる桜景色も有名。東京タワーと本堂を背景に桜が満開に咲く姿は、多くの人がメディアを通して目にしたことがあるはず。ただ、ノスタルジックな雰囲気が広がる”北側エリア”は見落としている人がたくさんいるでしょう。子育安産の西向聖観世音菩薩にちなみ、子育て招福地蔵というお地蔵さまが並ぶ一帯で、その数は1,300体。例年3月下旬から4月上旬までは、彼らの背後に並ぶ桜の木が淡いピンク色の花びらを纏い、お地蔵さまが被っている鮮やかな赤い帽子や色とりどりの風車とのコントラストが印象的な心和むフォトスポットに。暖かい春の風が桜と風車を揺らす様は幻想的です。見頃の時期を少し外して、風で花びらが舞い散る様子を楽しむのもおすすめ。