隈研吾氏が設計した”庫裡”が話題に。歴史ある仏殿とモダン建築物の調和が見事な「紫雲山 瑞聖寺」

八芳園などの緑豊かなスポット、ちょっと贅沢したい時に訪れたい洗練されたカフェやレストランなどがある街・白金台。白金台駅へは麻布十番駅や中目黒駅から1駅、品川駅からもバスで乗り換えなくアクセスすることができます。今回ご紹介するのは、そんな同駅から徒歩すぐの場所に位置する「紫雲山 瑞聖寺」。創建から350年以上の歴史あるお寺で、隈研吾氏が設計した”庫裡（くり）”という建物がフォトスポットとして話題になっています。

1670年に創建された「紫雲山 瑞聖寺」。日本禅宗の3つのうちの1つで、江戸時代に広まった黄檗宗（おうばくしゅう）の寺院です。同寺で中心的な建物が大雄宝殿。社寺建築に多い入母屋造で、平瓦と丸瓦が交互に組み合わされた本瓦葺きの屋根が美しい仏殿です。現存する数少ない仏堂建築のためとても貴重だそう。1992年には国指定重要文化財に指定されました。

歴史のある同寺が創建350年を記念し再建したのが、食事の準備などをする建物・庫裡。設計は”国立競技場”や”高輪ゲートウェイ駅”などを手掛けた隈研吾氏です。外壁には木製ルーバーをふんだんに使用。またコの字型の回廊が設けられており、そのすぐそばには方形の池が配置されています。水面に逆さに写り込む大雄宝殿を見ることができるのも見どころの1つ。重厚な大雄宝殿とモダンな庫裡ですが、木材や池を配置することで調和の取れた佇まいになっています。静かな空間が広がっているので、心を落ち着かせたい時にはぜひ訪れてみて。