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淀屋橋駅より徒歩5分圏内。明治・大正・昭和に誕生した、型破りの構造をもつ文化財建造物3選

淀屋橋と高層ビル群の景色(Scenery of Yodoya Bridge and skyscrapers)

大阪屈指のビジネス街として有名な、淀屋橋エリア。江戸時代に日本一の材木商であった”淀屋”によって橋が架けられたことにより、この名が付けられました。かつて淀屋橋がかかる土佐堀川は貨物船が運行していたため、淀屋を含む豪商たちで溢れていたそう。そのため、近代的な高層ビル群のなかに日本銀行大阪支店旧館や中央公会堂といった栄華の跡が残されています。そこで今回は淀屋橋駅周辺にある近代建築の中から、明治・大正・昭和それぞれの時代に豪商たちによって新しい建築様式を用いて建てられた3つの文化財建造物を紹介します。

淀屋橋駅までは、ホテルグレイスリー大阪なんばの最寄駅のひとつ「なんば駅」より御堂筋線で3駅です。

外と内で異なる建築様式を使用。明治時代からの歴史を有する「大阪府立中之島図書館」

大阪府立中之島図書館の外観(Exterior of Osaka Prefectural Nakanoshima Library)

1904年(明治37年)に、住友銀行の創設者・住友吉左衛門氏の寄付によって建設された「大阪府立中之島図書館」。本館は住友家の建築技師長であった野口孫市氏が設計を手掛け、外観はルネッサンス様式を、内部はバロック様式を基本としたデザインとなっています。ギリシア神殿のような正面入口を通り抜けると、天井のステンドグラスから差し込む陽の光が照らす、ドーム状の中央ホールが。図書館とは思えないほど豪勢なデザインは、当時の住友家の勢力と心意気を彷彿とさせます。また現在、本館と1923年に増築された左右にある建物が国の重要文化財に指定されています。いたるところに歴史の足跡が刻まれた建物内を探索したり、粛々たる雰囲気に包まれながら貴重な蔵書を読んだりと、思い思いの時間を過ごすことができますよ。

開館時間平日 9:00〜20:00/土曜日 9:00〜17:00 日曜休館日
住所大阪府大阪市北区中之島1-2-10
アクセス淀屋橋駅より徒歩3分
URLhttps://www.library.pref.osaka.jp/site/nakato/

大正モダニズムを感じられる”自由様式”が用いられた、日本初の建物「大阪倶楽部」

大阪倶楽部

大阪の財界人らによって創立された会員制の社交クラブの拠点として、今もなお使用されている「大阪倶楽部」。現在の建物は1924年(大正13年)に建設されたもので、綿業会館と大阪ガスビルディングと並ぶ大阪三大名建築のひとつです。「自由様式」という建築家・安井武雄氏独自の建築様式が用いられた日本初の建物で、新しさの中に日本人にとって居心地の良い空間を演出するため、南欧風様式に東洋風の手法が加味されています。そのため、石のアーチやレンガを使用していながらも、トーテムポールに東洋をモチーフにした模様が彫られていたり、扉や梁、棚などが木で作られているのです。当時の建物としては珍しい、耐震・耐火性を備えている点も特徴のひとつです。そんな既存の枠にとらわれない”大正モダニズム”を代表するこの建物は、国の登録有形文化財や大阪市指定景観形成物、近代化産業遺産など、数多くの称号を得ています。

営業時間公開見学会時のみ立ち入り可能。
住所大阪府大阪市中央区今橋4-4-11
アクセス淀屋橋駅より徒歩5分
URLhttp://osaka-club.or.jp/

昭和時代に花嫁学校として活躍。耐震・耐火に注力した「芝川ビル」

 芝川ビルディングの外観(Exterior of Shibakawa Building)

1927年(昭和2年)に芝川又四郎氏によって建てられた、国の有形文化財「芝川ビル」。芝川家はもともと唐物商(欧米品の輸入業)を営んでいて、社会の変動の激しさからリスクを感じ、土地を購入して資産運用に転じた豪商です。又四郎も同様の生業に励んでいるなかで木造の芝川ビルを建設。大阪倶楽部が耐震・耐火性に優れていることを知り、当初の構造に危機感を覚えて建て替えたのだそう。当時は和風建築が主流でしたが、この建物は南米マヤ・インカの装飾を纏った鉄筋コンクリート造りに生まれ変わりました。以前は女子短大のはしりと言われている花嫁学校「芝蘭社家政学園」の校舎として使用され、現在はユニークな飲食店やアパレルショップなどが入居し、屋上テラスで度々イベントが開催されています。

営業時間店舗ごとに異なるため、公式ホームページにてご確認ください。
住所大阪府大阪市中央区伏見町3-3-3
アクセス淀屋橋駅より徒歩すぐ
URLhttps://shibakawa-bld.net/

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