ワシントンホテルとホテルグレイスリーがお届けする、
地域に根ざした旅の情報

小江戸・川越の蔵造りの町並み散策とともに訪れたい、江戸にまつわる史跡巡り

川越の街並み(Cityscape of Kawagoe)

川越といえば、江戸時代には川越城の城下町として繁栄した”小江戸”と呼ばれる埼玉の人気のスポット。ランドマーク「時の鐘」や蔵造りの町並みを、食べ歩きしながら散策できるのも川越観光の魅力のひとつ。そんな小江戸・川越は、徳川家にゆかりのある寺社仏閣、史跡も多く残る見どころ満載のエリアです。今回は、川越の町歩きの際に訪れたい、江戸にまつわる史跡を3つご紹介します。

建物の多くが重要文化財。徳川家ともゆかりの深い「川越喜多院」。別名「川越大師」

川越大使喜多院の五百羅漢(500 Statues of Rakan at Kitain Temple)

平安時代初期に建立された「川越喜多院」。現在でも、地元の人から”川越大師”と親しまれ、多くの人が参拝する寺院です。川越の町づくりにも尽力したという当時の喜多院の住職・天海と、徳川家康・家光は親交があり、喜多院が火事で消失してしまった際には、家光は江戸城御殿の一部をそのまま喜多院へ移築するよう命じたそうです。そのため、喜多院には”徳川家光誕生の間”、家光の乳母・春日局が過ごした”春日の局の化粧の間” があり、さらには浴室やお手洗いまでも見学することができます。また、境内にある530体を超える石仏「五百羅漢」も見もの。1782年から50年にわたって建立されたそう。笑顔、おしゃべり、居眠り、子育て中など、石仏はすべて表情が異なります。

参拝時間平日 8:50〜16:30/日曜・祝日 8:50〜16:50
※受付は閉門の20分前まで。参拝時間は季節によって異なります。
住所埼玉県川越市小仙波町1-20-1
アクセス東武東上線、JR「川越駅」より徒歩20分/西武新宿線「本川越駅」より徒歩15分
URLhttps://www.kawagoe.com/kitain/

全国でも有数の近世城郭の本丸が現存! 貴重な御殿の縁側でのんびり過ごせる「川越城本丸御殿」

川越城本丸御殿の欅の廊下(The corrido made of Japanese zelkovas at Kawagoe Castle Honmaru Palace)

1457年に築城され、その後、川越を繁栄させた「川越城」は、江戸時代に幕府の重鎮・松平信綱が拡張整備を実施。本丸・二の丸・三の丸ほか、総坪数4万6,000坪もの巨大な近世城郭へと発展を遂げました。現存する「川越城本丸御殿」は、1848年に造営したもの。残念ながら明治維新後に城の役目を終え、解体されてしまい、現在は玄関・大広間・家老詰所のみが残るものの、お城の本丸が残っているのは全国でもわずかで、1967年には埼玉県指定文化財にも登録されています。この御殿の見どころは、約40m続く長いケヤキの廊下と、その奥に位置する家老詰所の縁側。この縁側に座って枯山水の庭を眺めていると、日頃の喧噪も忘れてしまいそう。また、「霧吹きの井戸」と呼ばれる井戸があり、その昔、敵が攻め込んだときに普段は閉めている井戸の蓋を開けると、中から霧が立ちこめて城を包んでしまったという言い伝えが。現在は川越市博物館の敷地内に再現されているので、立ち寄ってみるのもいいですね。

参拝時間9:00〜17:00(入館は16:30まで) 月曜定休
※月曜が祝日の場合、翌日
住所埼玉県川越市郭町2-13-1
アクセス西武新宿線「本川越駅」より徒歩23分/東武東上線「川越市駅」より徒歩26分
URLhttps://www.city.kawagoe.saitama.jp/welcome/kankospot/hommarugotenzone/hommarugoten.html

わらべうた『通りゃんせ♪』発祥のスポット。川越城本丸御殿と関係の深い「三芳野神社」

三芳野神社(Miyoshino Shrine)

『通りゃんせ 通りゃんせ ここはどこの細道じゃ♪』という、わらべうたはご存知ですか? 川越城本丸御殿のすぐ向かいに鎮座する「三芳野神社」。太田道灌が室町時代の末期に川越城を築城してから、三芳野神社を川越の鎮守としたことによって「お城の天神様」と、庶民に親しまれてきました。しかし、川越城の拡張整備によって、城の中に神社が取り込まれてしまったことで一般庶民の参拝が困難に。参拝したくてもできずに困っている人々の様子を見かねた時の藩主が、三芳野神社大祭と七五三のときに限って参拝を許可したのだそう。天神様にお参りする順路は、複雑でとても細い道だったと考えられていて、この細道が『通りゃんせ』に歌われたのだとか。また、『御用のないものとうしゃせぬ』という歌詞が続くのですが、この歌詞の通り、普段なら入れない城の中への進入を許すため、警備は厳重だったようです。わらべうたの歌詞から、川越城と三芳野神社との歴史的関係性を読み解くのも面白いですよね。

住所埼玉県川越市郭町2-25-20
アクセス西武新宿線「本川越駅」より徒歩27分/東武東上線「川越市駅」より徒歩27分
URLhttps://www.city.kawagoe.saitama.jp/welcome/kankospot/hommarugotenzone/miyoshinojinja.html

今回の旅の拠点