会津若松の伝統工芸品・郷土料理・和菓子・地酒を味わい尽くす。大正浪漫漂う「七日町通り」のおすすめ散策ルート
福島県会津若松市の人気観光スポットのひとつ、「七日町(なぬかまち)通り」。江戸時代には、問屋や旅籠、料理屋などが軒を連ね、城下町の西の玄関口として繁栄しました。1950年代中期頃までは、会津若松市随一の繁華街として賑わっていたそう。一度は衰退したものの、現在では大正ロマンを感じられる通りとして甦り、蔵造りの建物や歴史ある洋館が立ち並ぶノスタルジックな街並みが広がっています。今回は、そんな七日町通りで伝統工芸品、郷土料理、和菓子、地酒のフルコースを心ゆくまで楽しめる、おすすめの散策のルートを考えてみました。
全てのスポットが、JR会津若松駅から只見線で1駅のJR七日町駅より、徒歩10分圏内です。
大正時代の面影を留めるクラシカルな土蔵作りの建物に目を奪われる。1,000種類以上の漆器を取り揃える老舗「白木屋漆器店」
創業から300年以上にわたり木製本漆塗りの製造販売を継承する老舗「白木屋漆器店」。大正時代の面影を留める風格と優美さを兼ね揃えた建物は、1914年に建設されたもの。市の歴史的景観指定建造物に登録されています。趣のある空間が広がる建物内には、多種多様の漆器がずらり。ブローチやブレスレットなどのアクセサリーから、ペンケースや朱肉ケースなどの文具、また晴れの日や季節の行事に使用される古典的な器まで、常時1,000種類以上の漆器を取り揃えているそう。商品によっては、文字や家紋、イニシャルなどを描いてくれる点もポイント。また、建物内には、会津塗りの歴史や作品に触れることができる資料館も併設されているので、お見逃しなく。
営業時間 | 9:30〜17:30(日祝は18:00まで) |
住所 | 福島県会津若松市大町1-2-10 |
アクセス | 七日町駅より徒歩10分 |
URL | https://www.shirokiyashikkiten.com |
素朴で懐かしい味わいに、身も心もほっこり!囲炉裏で焼き上げる、香り豊かなみそ田楽が食べられる「満田屋」
参照:会津若松観光ナビ『満田屋』
「満田屋(みつたや)」は1834年創業のみその老舗店。ノスタルジックな街並みと調和するように佇む建物は、みそ蔵を改装したものだそう。和の温もりに溢れた店内に足を踏み入れると、鼻をくすぐる香ばしいみその香りが。こちらでは、自然熟成味噌、漬物、手絞りゴマ油、菜種油など、会津の健康志向食品を購入することができるだけでなく、会津の郷土料理であるみそ田楽をいただくことができるのです。会津のみそ田楽は、赤みそに砂糖と様々な薬味を練り込んで味付けしたみそダレでいただくのが特徴。囲炉裏の炭火で焼き上げられた風味豊かなみそ田楽は、いくらでも食べられると評判。おすすめは、こんにゃく、餅、里芋など色々な食材が味わえる「みそ田楽コース」。「甘みそ」「柚子みそ」「山椒みそ」、そしてエゴマを混ぜ込んだ「じゅうねんみそ」をそれぞれの食材の風味に合わせて塗り分けてくれます。素朴で懐かしい味わいに、身も心もほっこりと温まるはず。
営業時間 | 店舗 10:00 ~ 17:00/みそ田楽 10:30〜16:30 |
住所 | 福島県会津若松市大町1-1-25 |
アクセス | 七日町駅より徒歩10分 |
URL | https://www.mitsutaya.jp |
切るたびに絵柄が変化する!フォトジェニックな羊羹が人気を呼ぶ「本家長門屋 七日町店」
参照:栄養士そっち〜の簡単美味しい♡サイクル献立『Fly Me to The Moon 羊羹です。』
お腹を満たした後は、お土産を求めて1848年創業の老舗和菓子店「本家長門屋 七日町店」へ。ぜひ手に入れたいのが、インスラグラム上で話題を集めている「Fly Me to The Moon 羊羹ファンタジア」。シャンパンのゼリーのような錦玉羹とレモン羊羹を組み合わせたものを小豆羊羹で挟み、クランベリーや鬼クルミ、レーズンをトッピングした贅沢なひと品です。菓銘の「Fly Me to The Moon」は、フランク・シナトラが大ヒットさせた、往年のジャズナンバーからとっているそう。そんな羊羹には、“私を月に連れていって”という菓銘の通りの世界観が表現されています。包丁を入れると、鳥が月に向かって羽ばたくまるで絵画のような絵柄が出現。また、切り分けるごとにレモン羊羹で表現されている月や鳥の姿が変化し、出てくる絵柄が異なる点もポイントです。日本茶はもちろん、紅茶やワインとの相性も抜群ですよ。
営業時間 | 9:30~17:30(冬期は9:30~17:00) |
住所 | 福島県会津若松市七日町3-30 |
アクセス | 七日町駅より徒歩3分 |
URL | https://nagatoya.net |
地酒の試飲もできる!江戸時代の情景が目に浮かぶ酒蔵で、日本酒について楽しく学ぶことができる「末廣酒造 嘉永蔵」
散策の〆には、刻んできた歴史が滲む佇まいが印象的な、1850年創業の酒造「末廣酒造 嘉永蔵」に立ち寄ってみて。こちらでは、創業時の面影を色濃く残す空間の中で、無料で蔵見学をすることができます。見学ツアーは毎日11時から16時までの間に複数回実施されているので、気軽に参加できるのが魅力。かつて酒造りに使用されていた道具が並ぶ展示室をはじめ、仕込み蔵や資料館などを回りながら、お店の方が分かりやすく説明してくれます。野口英世が訪れたというエピソードや、酒米についての解説など、新しい発見の数々に胸が高鳴るはず。そして、見学の最後にはお酒好きにはたまらない試飲のサービスも。老舗の底力を感じさせる地酒をじっくり堪能してみて。ちなみに、併設されている「喫茶杏」では、銘酒の仕込み水で淹れたコーヒーや大吟醸を使ったシフォンケーキなど、酒蔵ならではのメニューを堪能することができますよ。
営業時間 | 嘉永蔵 10:00〜16:00/喫茶杏 10:00〜16:30 蔵見学 11:00・13:00・14:00・15:00・16:00(土日祝のみ) ※1回あたり先着10名程度まで |
住所 | 福島県会津若松市日新町12-38 |
アクセス | 七日町駅より徒歩10分 |
URL | https://www.sake-suehiro.jp/top.html |
今回の旅の拠点
会津若松ワシントンホテル
JR会津若松駅 徒歩3分