秋に開花するハギのトンネルが魅力。四季折々の美しい草木が見られる「向島百花園」

東京・墨田区にある「向島百花園（むこうじまひゃっかえん）」は、江戸の町人文化が栄えた文化・文政期（1804～1830年）に造られた、風情溢れる庭園です。都心にありながらも自然豊かな空間で、訪れる人の心を癒してくれます。

こちらの庭園を造ったのは、当時骨とう商を営んでいた佐原鞠塢（さはらきくう）。開園当初は360本の梅が咲いていたことから、「新梅屋敷」という名前で親しまれていました。現在は約500種の草花と樹木が植えられ、季節ごとに違った眺めを楽しむことができます。また、江戸期より伝わる伝統行事「虫ききの会」や「月見の会」、「萩まつり」が催されることでも有名です。

園内でも特に人気のスポットが、全長30メートルにわたって続く「ハギのトンネル」。竹で編まれた柵にハギを植え、トンネル状にした園路です。毎年9月頃になるとハギが開花し、紫やピンクに咲き誇る花のトンネルとなります。

また、園内の池越しからは、東京スカイツリーが眺められるのもポイント。緑豊かな日本庭園と東京のシンボルがコラボレーションしていて、人気のフォトスポットとなっています。池の周りには、ハナショウブやアヤメが植わっていて、夏にはハンゲショウも楽しめます。

美しい草木に囲まれた空間で、訪れる人をほっと落ち着かせれくれる「向島百花園」。たまには静かな場所でゆっくり癒されたい、という方にぴったりのスポットです。