石積みレンガ造りが特徴。重要文化財に選ばれた歴史ある西洋建築「日本銀行 本店」

東京都・日本橋に建つ「日本銀行 本店」は、1896年（明治29年）に竣工された建物。本店の建物は、旧館（本館、2号館、3号館）、新館、分館と3部分で構成されており、本館は国の文化財に選ばれています。辺りには現代的なビルが多く建ち並ぶなか、ひときわ重厚感のある外観で人々の目を引いています。

「日本銀行 本店」は、近代西洋建築の先駆者・辰野金吾により設計されたもの。のちに赤レンガの東京駅を設計したことでも有名です。建物の内外とも「ネオ・バロック様式（建築だけでなく、彫刻や絵画などの芸術が一体となった様式）」が施されています。

3階建て・地下1階で構成される本館は、石積みの内側にレンガを積んでいるという構造をしています。石の種類は、地階と1階は花崗岩、2階以上は安山岩を使用しているそう。当初は総石造にする予定でしたが、岐阜で起きた震災から学び、2階部分をレンガ造り・3階部分は穴あきレンガにコンクリートを流し込んだ造りにしました。この頑丈な造りがあって、1923年（大正12年）に起きた関東大震災では、建物自体は倒壊しなかったそうです。

外観だけでも見事な建築を見学できますが、日本銀行では本店内部の見学も実施中。地下金庫、旧営業場、展示室などをガイドの解説付きで楽しめます。ぜひ1度は、歴史ある日本銀行本店に足を運んでみてはいかがでしょうか？