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ものづくりの街・蔵前で、伝統技術の新たな魅力を発見。自分だけのオリジナルアイテムを手作りできるおすすめ店3選

カンナで削られる木材(A planed wood)

浅草に隣接するエリア「蔵前」。江戸時代に蔵前の横を流れる隅田川を活用した水運が盛んで、幕府の米を貯蔵する蔵が作られたため、この地名が名づけられました。また、その物流の良さから当時は大名屋敷が立ち並んでいたそう。その影響もあってか、手工芸を扱う職人をはじめ、おもちゃ問屋や花火問屋などが数多く集まり、賑わいをみせていました。現在でも”ものづくりの街”としての姿は変わらないものの、伝統技術とトレンドを融合させた新たなアイテムも発信。そこで今回は、蔵前のものづくりの歴史を感じつつ、日常で使える自分だけのオリジナルアイテムを手作りできるおすすめ店を3店舗ご紹介します。

蔵前駅は都営浅草線浅草駅より1駅です。

生地から染料まで100%オーガニック。日本の染め物文化の原点・草木染めを体験できる「MAITO」

草木染めが映える「MAITO」の播州織ストール | wafulu

紀元前1,400年頃から日本で行われていたといわれる、”草木染め”。化学染料を一切使用せずに、植物から色素を抽出した色で素材を染め上げる染色技法です。染色工房とショップが隣接するアトリエショップ「MAITO」には、草木染めが施されたシャツやバッグ、ストールなどのファッションアイテムがたくさん。オーガニック素材を使用した生地を染め上げる鮮やかな色のほとんどは、私たちが日常生活の中で目にするものが原料となっています。ひまわりや桜といった四季折々の花に加えて、コーヒー、玉ねぎ、栗などが生みだす20以上もの色で彩られた店内に胸が高鳴るはず。そんなMAITOの工房では、毎月草木染めのワークショップを開催。染色家であるオーナーがセレクトした旬の植物を使って、草木染めの魅力を体験することができますよ。

営業時間11:30〜18:30 月曜定休日
住所東京都台東区蔵前4-14-12 1F
アクセス蔵前駅より徒歩2分
URLhttps://maitokomuro.com/

サイズからパーツまで全て自分好みに。蔵前で生まれた素材でオリジナルノートを作れる「カキモリ」

カキモリ

かつて手帳やノートを生産する町工場が多く集まっていた蔵前には、現在でも印刷や断裁などのプロである職人さんたちが拠点を置いています。「カキモリ」は、彼らが手掛けた便箋や封筒、ノートなどが一堂に会する文房具店。店内の壁一面には作り手を紹介するパネルとともに、”書くこと”にときめきを与えてくれる個性あふれる文房具が並べられています。カキモリを訪れたら欠かせないのが、「オーダーノート」。ノートタイプやサイズから留め具まで、ひとつひとつ自分の好みのものをセレクトして1冊のノートを作ってみて。表紙と裏表紙は、革やリネン、紙など様々な素材が60種類以上。文字を書くメインの中紙は、手触りやインクの乗り方などが異なるものが30種類以上用意されていて、カキモリで販売されている万年筆やボールペンで試し書きしながら選ぶことが可能です。

営業時間11:00〜18:00
住所東京都台東区三筋1-6-2 小林ビル1F
アクセス蔵前駅より徒歩8分
URLhttps://kakimori.com/

伝統工芸品・江戸指物の技術を体感!熟練の職人の匠な技を間近で見られる老舗工房「茂上工芸」

創業から100年余、武家や商人、歌舞伎役者などに愛用されてきた”江戸指物”を生み出す老舗工房「茂上工芸」。指物とはクギを使わず、ノミやカンナで作られた “ほぞ”という凹凸を利用して、木と木を組み合わせいく家具のこと。京指物と江戸指物の2種類あり、江戸指物は木本来の木目や色合いなどの良さを生かしたシンプルなデザインが特徴です。茂上工芸はそんな江戸指物を、日本の伝統工芸品にまで押し上げた立役者。一方で、江戸指物を多くの人に伝えたいという願いから、その技術を活かしてスプーンやネクタイなどの時代に合わせたアイテムを数多く手掛けているのです。お買い物をするだけでなく、お箸や名刺入れづくりの体験教室に参加するのもお忘れなく!職人さんが実演しながら作り方をレクチャーしてくれます。間近で匠の技を見ることができる贅沢な時間を通して、江戸指物の技術をぜひ体感してみて。

営業時間9:00〜17:00 土・日定休日
住所東京都台東区蔵前4-37-10
アクセス蔵前駅より徒歩8分
URLhttp://sasimono.ciao.jp/about_Mogami/founding.html

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