1月リニューアルオープンの美術館を中心に、目黒エリアで美術史への理解を深める芸術鑑賞を楽しもう
江戸時代は大名屋敷が造られ、明治以降は高級住宅街として知られる目黒エリア。芸術に造詣が深い人も昔から多く居を構えており、宮家の邸宅をそのまま今も活用している東京都庭園美術館をはじめ、その歴史を感じさせる美術館が多数並びます。今回は、1月にリニューアルオープンする施設を中心に、目黒エリアの中でも美術史が好きな方におすすめの美術館をご紹介します。
今回ご紹介するスポットは全て、白金台駅もしくは田町駅から徒歩10分圏内です。ホテルグレイスリー田町から白金台駅は、三田駅より都営三田線で2駅です。
洗練されたアール・デコの建築デザインと企画展示をダブルで堪能する「東京都庭園美術館」
「東京都庭園美術館」は、東京都の有形文化財に指定されている優美な建物の都立美術館です。もともとは、日本の旧皇族の流れを継ぐ朝香宮夫妻の邸宅であり、ルネ・ラリックやアンリ・ラパンらが手掛けたアール・デコの装飾様式で統一されています。特に内部のデザインは美しく、”幻の建築”、あるいは”アール・デコの美術品”と称される東京都の有形文化財に指定されています。4月10日まで開催されている企画展示は、「奇想のモード 装うことへの狂気、またはシュルレアリスム」。スカラベ(タマムシ)の鞘翅を素材にしたアートで知られる美術家、ヤン・ファーブルの作品「Hals Pantser」のほか、16世紀の歴史的なファッションプレートからコンテンポラリーアートまで幅広く鑑賞できますよ。
開館時間 | 10:00~18:00 月曜・年末年始休 ※月曜が祝日の場合は、翌平日休 |
入館料 | 1400円 ※展覧会によって、入館料は異なります。 |
住所 | 東京都港区白金台5-21-9 |
アクセス | 目黒駅より徒歩7分 |
URL | https://www.teien-art-museum.ne.jp/ |
ロンドンやニューヨークから収集されたコレクションを写真撮影できる「松岡美術館」
若いころから書画骨董を愛し、生涯をかけて優れた美術品を世界中から収集し続けた松岡清次郎。そんな同氏の一大コレクションを展示しているのが「松岡清次郎美術館」です。館蔵品の修復調査や設備の改修工事のため2019年から長らく休館していましたが、2022年1月26日よりリニューアルオープン。再開記念展として、4月17日まで「松岡コレクションの真髄」が企画されています。美術館設立の決定打となった青磁の「青花龍唐草文天球瓶」「青花双鳳草虫図八角瓶」もおおよそ7年ぶりに同時出品されますよ。美術館にしては珍しく、一部の作品以外は写真撮影も可能です。お気に入りのアートを見つけたら、インスタに投稿してもいいですね。
開館時間 | 10:00~18:00 月曜・年末年始・展示替え期間休館 ※月曜が祝日の場合は、翌平日休 |
入館料 | 1200円 |
住所 | 東京都港区白金台5-12-6 |
アクセス | 白金台駅より徒歩7分 |
URL | https://www.matsuoka-museum.jp/ |
都会の喧騒を忘れさせてくれる駅前のアートミュージアム、「久米美術館」
岩倉使節団に参加し、報告書「米欧回覧実記」を編修したことで知られる歴史家・久米邦武とその長男であり日本の近代洋画確立に大きく貢献した画家の久米桂一郎。この二人を記念してオープンした「久米美術館」は、久米親子の資料や油彩画・水彩画に加えて、桂一郎の師であったラファエル・コランが「晩夏」の下絵として描いた「夏の野」や友人・黒田清輝が描いた「画室にての久米桂一郎」なども盛り込んだ作品展示がされています。改装工事のために休館していましたが、1月27日よりリニューアルした展示室で「久米美術館館蔵品展」を開催します。駅前という立地を忘れるほど、静謐に満ちたアート空間でほっと一息、心休まる時間を過ごしてみてはいかが?
開館時間 | 11:00~16:00 月曜・年末年始・展示替え期間休館 ※月曜が祝日の場合は、翌平日休 |
入館料 | 500円 |
住所 | 東京都品川区上大崎2-25-5久米ビル8階 |
アクセス | 目黒駅より徒歩2分 |
URL | https://www.kume-museum.com/ |
今回の旅の拠点
ホテルグレイスリー田町
田町駅 徒歩4分 / 三田駅 徒歩7分